アルミ溶接でものづくりを実感する
ものづくりという仕事
就職先にどこを選ぶかということは、その人にとって人生の一大イベントですから、慎重が上にも慎重に決める必要があります。
間違っても、初任給が高いからというような目先の事情で決めつけないことです。
学校での成績が優秀ですと、公務員というような選択もありますし、銀行とか、商社ということを選ぶ人もいるでしょう。
それはそれで意義のあることですが、何かを産み出し、作り、世の中や人々に貢献するということを意識して製造業を選ぶというのも、立派な選択になります。
アルミ溶接などの製造業の良さは、何と言ってもものづくりを体験し、社会のインフラなどを支えているという感覚が、身体に沁みついてくるからです。
俗っぽく表現すれば、汗水たらして仕事をするということですが、社会や経済の仕組みを身体で覚えるということでは、他の業種にはない良さがあるのです。
現代社会では、お金を上手に操ったり、為替の関係で儲けたり、生産地の選択などで利益幅を伸ばしたりということが、際限なく行われていますが、それらはいわば机上の理論と言うか、紙の上での事業というような性質が少なからず離れません。
汗水垂らして働くことの本質とは
商いの神髄とか、経済のよって来るところというのは、頭でわかっているとか理解しているというセオリーだけでは脆弱さから抜け切れないところがあります。
やはり、身体で覚え込んだセンスという点が相俟っていないと、アルミ溶接などは本物となりにくいのです。
いずれ政治の世界やコンサルタントという職業につくということがあっても、若いうちに製造業で、これまで述べてきたような身体で覚えるというプロセスを踏んだ人には、そうでなかった人と比べて芯の太さとか度量の差が出ることになります。
そういうことから製造業の選択を奨めたいのですが、もう一つ大事なことがあります。
それは、ごく一部のエリートでない人たちが日常考えていることや気持ちというようなことに直に触れる機会が多いことです。
日本全体を動かしているのは、一部のエリートかも知れないのですが、その他の人たちのことが理解できないで、世の中や社会をリーディングするのは誤る素になるおそれすらあるからです。
最終更新日 2025年7月7日 by boomsabotage